連載:かえる食堂

かえる食堂・松本朱希子さんの子育てと手づくりのたのしみ その2

お話・おやつ かえる食堂・松本朱希子

2016年におかあさんになったかえる食堂・松本朱希子さん。この連載では、松本さんが娘さんのために、そして自分のたのしみのために、手づくりしたものを紹介します。

「ゆずちゃんのおやつ」その2 は子どもに安心なやさしい甘みのおやつから、ドライフルーツと蒸しパンのレシピです。松本さんが子どもだった頃の「おやつ」の思い出も話してくれました……。

ゆずちゃんのおやつ — その2 —

ゆずちゃんの離乳食・幼児食ノート

「娘の離乳食をはじめたときからノートをつけています。料理やおやつをつくりながら気づいたことを書き込むことが多いですね。

たとえば『麺はこのゆで加減がちょうどいい』とか、『ごはんを海苔で巻くとよく食べる』とか、食べものの好みなども記録しています。

ノートをあとで見返すというよりは、書いて納得するほうが大きいかもしれません。おやつも娘につくってあげたいと思うものがあれば、メモをしておいて時間があるときにつくってあげますね」

2冊のノートには、イラストや文字が細く書き込まれています。
ノートをつけることも子育てのたのしみのひとつ。 書きながら、頭の整理する意味もあります。

干せば甘みも栄養も増すし噛みごたえもある

「娘が生まれてから、バナナを常備することが多くなりました。ただ、そのままだと熟しすぎてしまったり、出先に持ち運ぶのがむずかしかったり。それで天日干しすることにしたら、とても便利です。干すと栄養価も上がるそうですし、ドライだと噛みごたえもあるので、食べ過ぎることもなく、噛む力もついていいですね」

愛用している京都・辻和金網の「ふたつき干しかご」。甘柿をスライスして干すことも。

◎干しバナナ

〈材料〉(つくりやすい分量)

バナナ 2本

〈つくり方〉

  1. バナナは皮をむいて筋を取り、4~5ミリの厚さの輪切りにする。
  2. 干し網やざるにバナナを並べ、天日で干す。3日ほど干し、両面乾いてちょうどよい硬さになったら完成。

*密閉容器に入れ、冷蔵庫で1カ月ほど保存可能

◎ドライイチジク

〈材料〉(つくりやすい分量)

いちじく 2~3個

〈下準備〉

オーブンを100度に予熱する。

〈つくり方〉

  1. いちじくは軸を上にして洗う。水けをふいて軸を切り落とし、皮ごと12等分のくし切りにする。
  2. 天板にオーブンシート敷き、1のいちじくを皮を下にして並べる。100℃のオーブンで1時間焼き、そのまま冷ます。

*いちじくは、あまりやわらかすぎないものがおすすめ。
*密閉容器に入れ、冷蔵庫で10日間保存可能。
*ドライイチジクにはちみつと胡椒をかけたものをチーズと合わせると、大人のおつまみに。

まだ「イチジク」と言えないゆずちゃんは、「チークック」と言っていて愛らしい。

とうもろこし蒸しパン

「朝食にもなる蒸しパンです。甜菜糖のやさしい甘さと、とうもろこしがきいています。小麦粉を米粉に変えると、もっちりしてややしっかりした生地のしあがりに。お好みでチーズを一緒に混ぜてつくっても」

◎とうもろこし蒸しパン

〈材料〉(約30㏄の型6個分)

とうもろこし 1/4本(正味50g)
卵 1/2個
甜菜糖 12g
豆乳(無調整) 大さじ1と1/2
オリーブ油 大さじ1/2
A 薄力粉 50g
 べーキングパウダー 小さじ1/2強
 塩 ひとつまみ

〈下準備〉

  • 型に、耐油耐熱紙カップを敷く。
  • 蒸し器がない場合、鍋に小さめの布巾を敷いて、その上に耐熱容器を置く。耐熱容器の8分目くらいの高さまで鍋に水を注ぎ、容器の上から耐熱皿をのせる。鍋蓋は水でぬらして絞った布巾で包む。

〈つくり方〉

  1. とうもろこしに塩少々をまぶし、湯気の上がった蒸し器で5分ほど強火で蒸す。粗熱が取れたら包丁で実をこそげ取り、粗刻みにする。
  2. ボウルに卵と甜菜糖を入れ、泡立て器で白っぽくなるまで混ぜる。
  3. 豆乳、オリーブ油を順に混ぜながら加える。さらにAを合わせて、ざるなどでふるいながら加え、ゴムべらで切るようにさっくり混ぜる。粉っぽさがなくなったら、1のとうもろこしを加えてさっくり混ぜる。
  4. 紙を敷いた型に、生地を8分目くらいまで入れる。強火で6~7分蒸し、竹串で中心を刺して何もついてこなければ蒸しあがり。
  5. 型から出して紙ごと網にのせ、下からも熱を逃がしたら、できあがり。

*子どもがちいさいときは、トウモロコシは刻んであげると食べやすい。朝食にも。
*保存はラップに包み、冷蔵庫で2~3日。冷凍で1週間(レンジで数10秒でふんわりする。かけすぎに注意)

おやつの時間を 娘にも味わってもらいたい

「大人になったとき、思い浮かぶおやつは昔つくってもらったものばかり。子どもの頃、学校から帰ると、いつも祖母や母親の手づくりおやつがありました。祖母はよくババロアを、母はフルーツ寒をつくってくれましたね」

「家に帰ったらおやつがある」。
それは日常のちいさなたのしみでもあり、ほっとする時間でもあります。

「“おやつ”の時間はいつもうきうきしました。祖母や母が台所でおやつをつくってくれるようすを見るのも好きでしたね。ケーキのように手をかけたもののときもあれば、くだものを絞ったジュースや蒸したお芋のときもありました。そうしたシンプルなものもうれしかった」

「娘にも、そういう“おやつの時間”をすごしてほしい。だから、できるだけ手づくりしてあげたいですね」

松本朱希子
料理家。京都の大学在学中に料理研究家のアシスタントを経験し、モーネ工房で暮らしまわりについて学ぶ。工房でランチをつくったことがきっかけとなり「かえる食堂」をスタート。広島の実家から届く野菜や食材を使い、季節を感じる料理を提案している。
www.kaeru-shokudou.com

撮影・森本菜穂子
編集・天田 泉